僕らの永久定番リスト -My Eternal Standard List- | セレクトショップ CROUKA / クローカ |

MY ETERNAL STANDARD LIST
僕らの永久定番リスト
04.
orSlow
RELAX FIT CHAMBRAY WORK SHIRT
work shirt
アメリカンワークを再解釈し、時代を超えて愛される日常着へ
ヴィンテージデニムに並々ならぬ愛情と情熱、そしてこだわりを持つ仲津 一郎氏が代表兼デザイナーを務めるジャパンブランド〈orSlow / オアスロウ〉。
6歳の頃に母親に買ってもらったデニムのオーバーオールの風合いに興味を持ったことがきっかけとなり、ジーンズにのめり込むようになった仲津氏。ヴィンテージジーンズを収集するうちに、自分で縫製してジーンズを作りたいと考え、国産ジーンズ発祥の地、岡山県児島にある国産デニムメーカーに就職した生粋のデニムマニアである。
その後、2005年に独立。〈orSlow〉がスタートする。彼が目指したのは、“時代に流されない服”。アメリカのヴィンテージワークウェアやミリタリーウェアに敬意を払いながらも、単なる復刻ではなく、今を生きる私たちの日常にフィットするかたちで再構築されたプロダクトたちは、静かに、しかし確実に愛され続けている。
orSlowが発信するアイテムの中でも、ブランド創設当初から展開されているシャンブレーワークシャツは、いわば「原点」とも言うべき定番でありorSlowの哲学の結晶でもある。
ベースとなっているのは、1940年代のミリタリーワークシャツ。当時のディテールを丁寧に拾いながらも、現代のライフスタイルに寄り添うよう、フィットや素材感に絶妙なアレンジが加えられている。
特徴的なのは、その柔らかく、しなやかなシャンブレー生地。orSlowオリジナルで織り上げられた生地は、着込むほどに肌に馴染み、風合いを増していく。新品の時点でどこか懐かしさを感じるのは、糸の撚りや織りのテンションに至るまでこだわり抜かれているからこそ。細部まで丁寧に仕立てられているのが袖を通すだけで伝わってくる。
ワークシャツという名前から連想される無骨さとは裏腹に、orSlowのこの一着には、どこか穏やかで、品のある空気が宿っている。ボタンを上まで留めて端正に着ても、軽く羽織ってラフに着てもサマになるのは、その懐の深さゆえ。リジッドデニムやチノと合わせたベーシックなスタイルはもちろん、ジャケットのインナーとしても映える。
20年近く変わらぬ姿で作り続けられているシャンブレーシャツは、まさに“変わらないことの価値”を体現している。
着るたびに増す愛着。洗うたびに深まる表情。これは、単なるワークシャツではない。時間とともに育ち、生活の中で馴染んでいく、自分だけの一着になっていくのだ。
名品とは何か―。それは、着る人の人生に静かに寄り添い、やがて欠かせない存在になるもの。
orSlowのシャンブレーワークシャツは、まさにその証であり、僕らの永久定番にふさわしい一枚である。

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